「ほんやら堂」のある暮らし

ほんやら堂の外部アドバイザーのYOKOさんは公私にわたってほんやら堂が大好き。 ほんやら堂の商品やそれにかかわる人々などをつづります。

ネーミングの難しさ

11/21に銀座で行なわれたほんやら堂のプライベートショーにおじゃましました。
普段東京で仕事をしている私にとって東京でのイベントはほんやら堂のいろいろな方々と直接お会いでき、また開発されたばかりの全商品をずらりと見る貴重な機会でいつも楽しみにしています。

いよいよマタニティ&べビーグッズ、「マザーメリー」と「ベビーメリー」のシリーズが登場しました。妊婦さん用の「横向き抱き枕」や「背もたれ枕」は、きっと病気、怪我、高齢などで通常の寝姿勢を取れない方にも便利なのではないかと思います。「マタニティ用」と名づければ、用途が明確で売る側としては妊婦さんターゲットだけを考えれば売りやすいことは確かです。でも、この商品の機能を利用して妊婦さん以外にも快適に暮らせる人がいたとしても商品の存在にも気づかず、気づいたとしても特に男性はマタニティ売り場へは行きづらいのではないでしょうか。そうかと言って誰でも使えるような商品名にするとインパクトが薄れてしまう。これがネーミングの難しいところです。

ベビー用のタオルにしても、小さなお子さんのいらっしゃるおうちではピンクは○○ちゃん、クリームは△△ちゃんとマイタオルとして識別するのも楽しいですし、お客様用のタオルとして使うのもおしゃれなのではないでしょうか。

日本人はどうしても真面目すぎるのか、便利な商品があふれ過ぎているのか、自分のアイデアで商品を使いこなすのが下手になっていますね。ほんやら堂からは春に向けて新商品が続々発売されます。あなたならではの楽しみ方をぜひ見つけてください。

シンガポールとほんやら堂

シンガポールで発行されている「JAPAN CLOSE-UP」という日本を紹介する雑誌にほんやら堂のリラビトが掲載されたそうです。シンガポールは東南アジアの情報の中心地であるばかりでなく、欧米諸国にとっては古くから中国、インドへのビジネスのゲートウェイでもあります。そのすぐれた金融制度や法務、ロジスティックといった管理的サービスを活用してアジアビジネスの拠点としている企業もたくさんあります。

先日発表された世界経済フォーラムの国際競争力ランキングでは日本は8位、シンガポールは7位です。もちろんアジアでシンガポールがトップです。人口4百万人強の小さな都市国家ですが、あなどれません。いえ、小さいからこそ、早くから自国の特性を伸ばせ、管理も行き届いたと言えます。

実は先日シンガポールの上場企業の管理職の方々と食事をしたのですが、ひとりは女性で10年ぶりの来日だそうです。彼女は「日本はいろいろな建物があるから好き」なのだそうです。ごちゃごちゃと新旧の建物が入り混じり、都市計画なんてなっていないと思えばそれまでですが、それがまた味わいがあり、退屈させない何かがあるのでしょう。

一方、シンガポールには日本料理屋があふれており、高くはないので、自分たちは日常的に食べているので、わざわざ日本で日本料理は食べたくないと言われ、銀座のフランス料理にしたのですが、日本のフランス料理は気取らず、おいしく、手ごろな価格で楽しめるので素晴らしいと絶賛。外国人が日本料理に食べ飽きているのも良し悪しですね。

赤心慶福

「白い恋人」に次いで、あの老舗の「赤福」も。。。絶句しました。どちらも会社員の頃、出張のお土産でよくいただきました。私はアンコものはどちらかというと苦手なのですが、赤福のさらりとした餡とやわらかな甘みは好きでした。あのピンクのレトロっぽい包装紙もいかにも「手作り」「できたて」のイメージがあっただけに本当に残念な事件です。

赤福は1707年の創業と聞きましたので300年も続いた老舗中の老舗。名前にあぐらをかいてしまったのでしょうか?それとも今の時代の波をとらえきれなかったのでしょうか。

赤福のネーミングはいかにもめでたそうな感じ、当初赤い(アズキ色)餅と勘違いしていたのですが、「赤心慶福」という4文字熟語の頭と尻尾から取ったようです。
赤心、つまり赤ちゃんのような純な心で慶福、他人の幸福を喜ぶという意味だそうです。そんな創業者の思いはいつ、どこへ行ってしまったのやら。赤ん坊も成長するにつれて大人の邪な心が芽生えてきたのでしょうか。それとも鬼のように闘わなくては勝ち残れない世の中に変わってしまったのでしょうか。

私は「他人の幸福を喜べない人は純粋に良い仕事やものづくりはできない」と思っています。良い仕事をすればお客様は喜んでくださり、その笑顔や感謝の言葉がまた次の仕事の活力になります。そうやって良い循環が続くのでしょう。自分のことばかり考えてしまうとお客様は自然に遠のいていきます。

東京は秋

永遠に続くのでは?と思った今年の長い夏にもやはり終わりがあり、東京は秋になりました。

「日本には四季がある」とよく外国人に自慢する方がありますが、熱帯を除いてほとんどの地域に四季はあります。私が仕事でよく行くベトナムのハノイだって冬はストーブがいるし、イランのテヘランには雪が降るのをご存知でしたか?

他の四季のある国と日本が違うのは、日本が四季による自然の変化を暮らしの中に取り入れているところです。四季おりおりの花や野菜、果物はもちろんのこと、春らしい色、夏の色なんていうのも日本人が共通の感覚として持っています。四季の素材とか、モチーフなんていうのもありますよね。
日本人は四季を生活に取り入れて暮らしている、つまり四季の変化が購買動機となります。お店も商品を入れ替えなければなりません。ほんやら堂の売上ランキングにも早々と湯たんぽが登場しています。

「日本人は世界一美意識にすぐれている」と言う方がありますが、これは四季の変化に呼応する繊細さから生まれたものなのでしょう。東京をはじめとする都会には快適さや便利さはあるものの、だんだん自然がなくなり、それと同時に美意識や繊細さのかけらもない人たちが増えていっているような気がします。

なまけたろうのHPには四季おりおりの懐かしい風景の中になまけたろうたちがいるイラストがあります。私はいつも自分のPCの壁紙として癒しのひとときに利用させてもらっています。
http://www.honyaradoh.com/namake/namaketop.html

十五夜

もう夜の12時を越しましたので、「昨日」と言わねばなりませんが、十五夜でしたね。皆さんは何か満月に向かって願いごとをされましたか?

9月14日に宇宙航空研究開発機構により月周回衛星「かぐや」が打ち上げられましたが月に向かって飛んでいる「かぐや」がひょっとして見えるのではないかと目をこらして見ましたが、やっぱり見えなくて残念でした(笑)。子どもの頃、「月ではうさぎが餅をついている」と教わった月面の模様も何だか「雪だるまの顔」に見え、お月様が変化しているのか、見る人のキャラにより見え方が異なるのか。。。

昔は祖母とお団子を作ったり、すすきを取りに行って「お月見」の支度をしたものです。もう私の住んでいる東京ではお団子なんか作る人はいませんし、すすきなんて見当たりません。そもそも高層ビルで月が見にくくなった、月なんて見ているゆとりがない、という時代になり、お月様の存在感も薄れがちでかわいそうな気がします。

昨年の今ごろ、ほんやら堂の方々と中国とベトナムに出張しました。両国ともあちこちで月餅が売られていました。最後のホーチミンシティの海鮮レストランで、「せっかくだから」と食後に月餅を食べたのですが、おなかがいっぱいだったので1ケを3人で分けることにしました。アオザイを着た若い女性が包丁で見事にパイ型に3等分してくれたのには従業員たちもびっくり。さて、月餅を満月に見立てた私たちの願いはそれぞれ叶ったのでしょうか?それともこれから叶うのでしょうか?いや、3分の1ずつ叶うのかも知れません。

台風見舞い

皆様には台風の被害はありませんでしたか?
今回は久々に関東地方に上陸した台風でした。さっそく、名古屋の工業デザイナーの先生からお見舞いのメールを頂戴しました。とてもお忙しい方なのにちょっとした気配りを絶対忘れない、そういうところをとても尊敬しています。そのメールには同じ名古屋の取引先の社長が東京出張中に台風にあいホテルを探すのに3時間かかって大変だったらしいと書かれていましたので、本当にいろいろな方の事を心配されたのでしょう。

ニュースに取り上げられるほどの被害がなくても、昨今のことですから、高齢者の単身世帯や小さなお子さんとお母さんだけの世帯など、災害には弱い家庭がたくさんあります。きっと不安や寂しさと闘いながら台風の通過を待ったことでしょう。「大丈夫でしたか?」の優しい一言をお互いに忘れないでいたいものです。

実は私は「おやすみ羊の防災セット」を枕元に置いて寝ました。停電になるかも知れないという情報があったからです。おやすみ羊の外カバーをはずすと防災頭巾になり、あとは斜めがけできる羊型のショルダーバッグの中に防災グッズが入っているすぐれものです。普通の防災セットはあまりおしゃれではなく、部屋の中には出しておけません、しまうとしまった場所すら忘れたという人の話をよく聞きます。おやすみ羊のはそのまま部屋にインテリアグッズとして出しておけるので、すぐ使うことができます。災害時のみでなく、キャンプやアウトドアのレジャーなどに持って行くのにも使えそうです。

テレビのアンケートでは、災害が気になるものの特に準備をしていない人は約半数。
「備えあれば憂いなし」、この際いざというときに備えて準備をなさいませんか?
意外と忘れがちなのは薬。特に持病があって継続的に薬を必要とする方は防災セットの中に必ずストックを入れましょう。大事な薬をもらいに行くのをうっかり忘れていた人が防災セットの中のストックのおかげで助かったとか。めったに使わないものでしまった場所を忘れそうな小物も防災セットの中に入れておくのもアイデアかも知れません。

グッド・デザイン・プレゼンテーション

今日、東京ビッグサイトで開催されている「グッド・デザイン・プレゼンテーション」を見に行って来ました。ほんやら堂も初めて参加したグッド・デザイン賞にノミネートされている商品が審査用にずらりと展示され、それを一般の人も見ることができるようになっているのです。実は私はこの賞を主催している日本産業デザイン振興会とは数年以来、時々お仕事をご一緒させていただいており、毎年見に行っています。今年は空間デザイナーの手でカテゴリーごとにわかりやすい展示レイアウトがなされていました。

ほんやら堂のハリツボネズミたちは結構人気があり、写真を撮る人、触る人がたくさんいらっしゃいました。「頑張れ」ときれいに並べ変えたところ、後から来た人が「かわいい」なんてなでなでしてくれていました。きっと多くの方から応援パワーをいただいたに違いありません。

乗用車のコーナーで、釘付けになったのはランボルギーニでした。入場者は自分の好きなデザインに投票できるのですが、こんな低いノーズの車は日本の一般道路ではどうしようもない、と思いつつ、ミルクがかったライムグリーンの色が何ともいえず投票してしまいました。デザインにもうなりますが、お値段にもうなります。こんな車に乗ったら皆に見られて恥ずかしいので、「良かった、買えなくて」なんて。でもどなたか乗せてくださるなら、車にぴったりの衣装で伺いますので、よろしくお願いします(半分冗談)。

個人的に注目のアイテムは「OKURIN」ぬいぐるみの形をした袋で、ジッパーがついていて中にプレゼントを入れて送ることができるものです。布地製なので洗って何度も使えます。日本人の年間プレゼント回数は6.4回だそうで、家庭ゴミの実に0.1%がプレゼント包装によるもの。それを減らそうとして開発されたのがOKURINです。すべて環境にやさしい素材で作られていて、体の不自由な方々がひとつずつ手で作っているためロットナンバーがつけられています。人にも地球にもやさしいOKURINですが、Mサイズが4,500円はちょっと高いかな。。。



グッド・デザイン

ほんやら堂が初めてグッド・デザイン賞にチャレンジしました。厳正なる審査の上、「ハリツボネズミ」が第一次審査を合格、今月末に東京ビックサイトで開催される「グッド・デザイン・プレゼンテーション」に展示され、次の審査を合格すれば晴れてあの「Gマーク」をつけることができます。

グッド・デザイン賞は戦後の日本のすぐれた産業政策のひとつと言えるでしょう。オリンピックを前にして中国の偽物商品、粗悪商品が問題視されていますが、戦後の日本も似たようなものでした。そこで、オリジナリティがある高品質な商品を作ることにより日本の評価が高くなり、豊になる、という考えで通産省がこの制度を発足させました。敗戦でボロボロになってわずか10年強の頃、いかに日本の政府が復興に向け真摯に取り組んでいたか窺われます。

「デザインなんて主観じゃないの?優劣はつけられない」と思う方もいらっしゃるでしょうが、品質、使い勝手、企業姿勢も全部評価されての受賞となります。つまりGマークは消費者に信頼を与え、受賞企業側も自信と励みになるという素晴らしい制度です。

Gマークというと自動車、家電、携帯電話、パソコンなど機械もので比較的単価の高いものを想像しがちですが、ほんやら堂が皆様にお届けしているような雑貨、食器、医療器具、建築物、都市設計にいたるまでありとあらゆるジャンルに広がっています。いわば、デザインという切り口から見た「日本の産業の粋」とも言えます。

関心のある方は下記サイトをご覧ください。ほんやら堂の商品は「ノミネート一覧」のコーナーで探してくださいね。
http://www.g-mark.org/gdp/2007/index.html

湯たんぽの実験

本格的な夏休みシーズンが到来しました。
地震で被災された方々にはことのほか暑くて辛い夏になりそうですが、どうか健康には十分注意され、1日も早く元通りの平和な日々が戻って来ますようお祈りしております。災害のたびに家族の絆、隣近所とのおつきあいの大切さ、そして多くの知らない方々からの善意を強く感じます。人間関係がどんどん希薄になっている大都会でこんな災害が起こったら一体どうなるのだろうと考えさせられる毎日です。

さて、本題に入ります。日本ではほとんどの商品に季節性があります。だいたい商談などをしているのは半年前なんですね。ほんやら堂の今年の秋冬には湯たんぽが何種類も発売されます。私も夏場というのに涼しい日を選んで湯たんぽの実験をしてみました。湯たんぽはお湯を入れるだけのシンプルな暖房機器。お湯ならではのじんわりとした暖かさが続きます。お湯を取り替えるだけで本体は何度も使え、空気を乾燥させないのでお肌にも喉にもやさしく、光熱費も節約できる手軽なエコ商品です。
私は寒がりなので、冬寝るときはいつも電気敷毛布を使っていますが、肌が乾燥して困ります。今年から湯たんぽに変えてみようかしら、なんて考えています。今年の冬のほんやら堂はミニ湯たんぽ(普通の湯たんぽよりかなり小さめ)とハート型の湯たんぽ(これも小さめ)が新登場です。カバーもおしゃれでかわいいものばかり、いろいろ。背中にあててもいいし、ひざ掛けの下に入れてもいいし、足元を温めるのにもぴったりです。仕事場では電気ひざ掛けも使っているのですが、立ったり座ったりすると本体もコードも邪魔。これもミニ湯たんぽを複数使えばクッションをいくつも置いてあるようで見栄えも良くなる気がします。寒くなるのが今からちょっぴり楽しみな私です。

目利き

最近のニュースでどんどん日本が嫌になっています。年金問題−高齢者、コムスン-要介護者、ミートホープ-コロッケは庶民の食べ物、おそらくお金持ちは同社のコロッケを食べたことはないでしょうー皆犠牲になっているのは弱者ばかりだからです。社保庁の職員はろくに働かず給料をもらい続け、こんなになってもボーナスまで支給されています。コムスンやミートホープの経営者は立志伝中の人物として最近までちやほやされていたはずです。国民が騙されたのか人を見る目がなかったのか。

そして中国製の毒性食物が次から次へと出てきたこと。私自身は原産地や添加物の表記などは皆チェックして買うのですが、それも偽装だとすれば安心して食べられるものがいくつあるのでしょうか。BSEのときも感じましたが、食べてしまってから発表されてもそれこそ「しようがない」。

総合商社で会社員をしていた頃は船、化学プラント、スポーツブランド、家具、宝飾品、など輸出、輸入、国内取引とあらゆるジャンルのビジネスを経験しました。おかげで商品を見れば原価いくら、私がこれを買えば販売店はいくら儲かると瞬時に計算できてしまいます。特技かも知れませんが、普通の女性の買い物の楽しさを一生味わうことはないでしょう。不当に安いものはどこか怪しく思え買いません。良いものを真面目に作り良心的な価格で提供するのに日々努力を重ねている企業もあれば、安かろう悪かろう路線の企業もあります。消費者も価格だけに踊らされず、その違いをしっかり見分け、良心的な企業を応援していく努力をしなければいけないのではないでしょうか。ほんやら堂がどんなに大きくなっても良心的な企業であること1ファンとして願っています。
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