「ほんやら堂」のある暮らし

ほんやら堂の外部アドバイザーのYOKOさんは公私にわたってほんやら堂が大好き。 ほんやら堂の商品やそれにかかわる人々などをつづります。

2007年10月

赤心慶福

「白い恋人」に次いで、あの老舗の「赤福」も。。。絶句しました。どちらも会社員の頃、出張のお土産でよくいただきました。私はアンコものはどちらかというと苦手なのですが、赤福のさらりとした餡とやわらかな甘みは好きでした。あのピンクのレトロっぽい包装紙もいかにも「手作り」「できたて」のイメージがあっただけに本当に残念な事件です。

赤福は1707年の創業と聞きましたので300年も続いた老舗中の老舗。名前にあぐらをかいてしまったのでしょうか?それとも今の時代の波をとらえきれなかったのでしょうか。

赤福のネーミングはいかにもめでたそうな感じ、当初赤い(アズキ色)餅と勘違いしていたのですが、「赤心慶福」という4文字熟語の頭と尻尾から取ったようです。
赤心、つまり赤ちゃんのような純な心で慶福、他人の幸福を喜ぶという意味だそうです。そんな創業者の思いはいつ、どこへ行ってしまったのやら。赤ん坊も成長するにつれて大人の邪な心が芽生えてきたのでしょうか。それとも鬼のように闘わなくては勝ち残れない世の中に変わってしまったのでしょうか。

私は「他人の幸福を喜べない人は純粋に良い仕事やものづくりはできない」と思っています。良い仕事をすればお客様は喜んでくださり、その笑顔や感謝の言葉がまた次の仕事の活力になります。そうやって良い循環が続くのでしょう。自分のことばかり考えてしまうとお客様は自然に遠のいていきます。

東京は秋

永遠に続くのでは?と思った今年の長い夏にもやはり終わりがあり、東京は秋になりました。

「日本には四季がある」とよく外国人に自慢する方がありますが、熱帯を除いてほとんどの地域に四季はあります。私が仕事でよく行くベトナムのハノイだって冬はストーブがいるし、イランのテヘランには雪が降るのをご存知でしたか?

他の四季のある国と日本が違うのは、日本が四季による自然の変化を暮らしの中に取り入れているところです。四季おりおりの花や野菜、果物はもちろんのこと、春らしい色、夏の色なんていうのも日本人が共通の感覚として持っています。四季の素材とか、モチーフなんていうのもありますよね。
日本人は四季を生活に取り入れて暮らしている、つまり四季の変化が購買動機となります。お店も商品を入れ替えなければなりません。ほんやら堂の売上ランキングにも早々と湯たんぽが登場しています。

「日本人は世界一美意識にすぐれている」と言う方がありますが、これは四季の変化に呼応する繊細さから生まれたものなのでしょう。東京をはじめとする都会には快適さや便利さはあるものの、だんだん自然がなくなり、それと同時に美意識や繊細さのかけらもない人たちが増えていっているような気がします。

なまけたろうのHPには四季おりおりの懐かしい風景の中になまけたろうたちがいるイラストがあります。私はいつも自分のPCの壁紙として癒しのひとときに利用させてもらっています。
http://www.honyaradoh.com/namake/namaketop.html
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