「白い恋人」に次いで、あの老舗の「赤福」も。。。絶句しました。どちらも会社員の頃、出張のお土産でよくいただきました。私はアンコものはどちらかというと苦手なのですが、赤福のさらりとした餡とやわらかな甘みは好きでした。あのピンクのレトロっぽい包装紙もいかにも「手作り」「できたて」のイメージがあっただけに本当に残念な事件です。

赤福は1707年の創業と聞きましたので300年も続いた老舗中の老舗。名前にあぐらをかいてしまったのでしょうか?それとも今の時代の波をとらえきれなかったのでしょうか。

赤福のネーミングはいかにもめでたそうな感じ、当初赤い(アズキ色)餅と勘違いしていたのですが、「赤心慶福」という4文字熟語の頭と尻尾から取ったようです。
赤心、つまり赤ちゃんのような純な心で慶福、他人の幸福を喜ぶという意味だそうです。そんな創業者の思いはいつ、どこへ行ってしまったのやら。赤ん坊も成長するにつれて大人の邪な心が芽生えてきたのでしょうか。それとも鬼のように闘わなくては勝ち残れない世の中に変わってしまったのでしょうか。

私は「他人の幸福を喜べない人は純粋に良い仕事やものづくりはできない」と思っています。良い仕事をすればお客様は喜んでくださり、その笑顔や感謝の言葉がまた次の仕事の活力になります。そうやって良い循環が続くのでしょう。自分のことばかり考えてしまうとお客様は自然に遠のいていきます。