「ほんやら堂」のある暮らし

ほんやら堂の外部アドバイザーのYOKOさんは公私にわたってほんやら堂が大好き。 ほんやら堂の商品やそれにかかわる人々などをつづります。

2013年01月

日本人は嘘つき?

東京ビッグサイトで開催された国際宝飾展4日間と銀座のジュエリーサロンで行われた個展2日間とずっとフランス人女性二人と仕事をしていました。

日本人は「相手を傷つけてはいけない」「露骨に否定してはいけない」という美徳の持ち主であるせいか、「後でまた寄ります」「帰って検討します」というような婉曲な方法で断りますが、これは外国人にはまったく通用しません。「後でっていつ来るの?」「名刺をいただいたから電話をして確認してほしい」などと言われ私は仰天します。何と純心な人たちなのだろうと思ったり、本当にほしければその場で発注するに決まっているのだから空気が読めないにもほどがあるなどと思うこともあります。

おまけに「素敵なデザインですね」「きれいな細工ですね」などとさも気にいったが如くのお世辞を言うので外国人側はますます混乱します。日本人としては買わないのでばつが悪くてお世辞のひとつやふたつを言って帰ろうとするだけなのですがどうも逆効果のようです。中には非常に表現力の発達した人がいて「よくもここまで言えるものだ、買いもしないくせに」と私は内心思うのですが外国人はこれはしめたとばかり粗品をどんどん渡したりします。そこで「日本人はお世辞が多いから100%信じてはいけない」と注意をするのですが何か私の根性が悪いみたいで悲しくもなります。

もともとヨーロッパの高級ブランドなどは「冷やかしお断り」で買いたい人のみがアポを取ってやっとお店に入れてくれるような所もありますので「冷やかし」が常習となっている日本を理解してもらわないと詐欺にでもあったかのような気分になるようです。「あの人は興味深げに見ていたのにどうして買わないの?」と質問が飛んできます。「日本人は買い付けには非常に慎重で会社に帰って会社のルールに従って決裁します。また国際見本市の会場で情報収集をして研究しているだけの場合もあります。」と説明するとニセモノを作ろうとしているのではないかというような目をします。

潜在顧客に対しては事前に電話でお誘いをするのですが「行けたら行きます」「たぶん行きます」という返事はまず「来られない」「来る気がない」という意味です。外国人たちは「来ると言ったじゃないの。もう一度電話をしてもらえます?」

業を煮やした私は親しい相手なら「期待をさせてはかわいそうですからはっきり断ってください。でないと私は何度もお電話をしてご迷惑をおかけすることになります」と悲痛なお願いするのですが、やっぱり適当に嘘をつく人がほとんどです。これは美しい嘘なのか、あるいは迷惑千万なのか、私も何と通訳しようかと思い迷うことしばしばです。特に日本人は外国人には甘いです。どうせ日本から出て行くのだから良い思いをさせて帰らせてあげたい、あるいは良い人だったと思われたいに違いありません。

ビジネスの上でNOは大切だと思います。相手に期待を抱かせず、時間の無駄なくよそを当たってもらうようにする方がはるかに親切だからです。そしてNOの理由も言ってあげれば今後の参考になると思います。NOと言う勇気を持ちましょう。

東京に大雪

新年のご挨拶が遅れてしまいましたが、今年もよろしくお願いします。お互いに良い年でありますよう頑張りましょう!

昨日の東京は大雪、時にはヒューヒューと吹雪のような音も聞こえ、大荒れの成人の日となりました。小さい時は雪だるまを作ったり、雪合戦をしたりで雪が降るのを楽しみにしていましたが、大人すぎる年齢の現在にはいささかこたえます。(などと言うと雪深い地域にお住まいの方々にはせせら笑われるかも知れませんね。)

まず、庭の雪かきです。当家は玄関から門まで6Mほどあり、歩ける程度の道を作っておかないと門から外へも出られませんし、郵便ポストにもたどりつけません。そして低い木々の枝葉に積もった雪を落としておいてやります。折れるのを防ぐためです。昨日はなかなかやみそうもなかったので、雪降る中での作業です。ベンチコートとゴム長、小さめのスコップは3点セットで必要です。

どのくらい動くのか試しに歩数計でカウントしてみたら1500歩、力もいるので結構運動になるかも、おまけに寒くない。

会社員の頃、男性の先輩が大雪の翌日「雪かきのお手伝いもしませんで」と開口一番言ってくれ、さすがに育ちの良い方だなと思いました。時々当家にも遊びに来てくれ、男手がないのを知っているからです。都会で集合住宅に住み慣れた人々にとって庭のある家に雪が降ったらどんな事になるか想像もつかないらしく「雪かき?それがどうした」という顔をされる事が多いからです。

夕方になると門から道路まできれいに道がつけられていてびっくり。おそらくお向かいのご主人と6歳の男の子が雪かきをしてくれたのでしょう。お隣の高齢のご夫婦のお宅の門から道路までの道も同じようにつけられていました。この6歳の男の子は現在幼稚園生ですが、幼稚園で社会奉仕をするように教えられているらしく、昨年は当家の塀のツタが冬枯れで道路に落ちると毎日掃除をしなければいけないのですが、お母さんと一緒に知らない間に掃除をしてくれた日もありました。一家は中国に駐在経験もあり、お母さんは米国からの帰国子女でもあるせいか、大らかかつ配慮も行き届いています。

けさは一面銀世界、お隣のご主人が当家のもう一方の塀のそばの雪かきをしてくれました。もう70代も後半なのにありがたい事です。こういう時はふだんのおつきあいがものを言うのか、高齢の女性ひとりでよぼよぼと雪かきをしている家もありました。

東京に大雪が降ることはめったにないだけに、よけい高齢化、少子化の厳しさを感じざるを得ませんでした。ここ数年の間、ご近所では30代から80代までの男性が5人も亡くなりました。世帯主の男性で最年少がお向かいのご主人です。6歳の男の子はすでに期待の星です。お礼にほんやら堂のあったかグッズでもあげましょうか。


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