「ほんやら堂」のある暮らし

ほんやら堂の外部アドバイザーのYOKOさんは公私にわたってほんやら堂が大好き。 ほんやら堂の商品やそれにかかわる人々などをつづります。

続 「和」の見直し

 実は前のブログを書いて数日たってからThe Nikkei Magazine (日経新聞のおまけです)を受け取り、見つけた記事が和服を着ることにより外反母趾も腰痛もなくなったというものでした。これも「和の見直し」で不思議な偶然の一致です。
 和服は腰骨のところで紐をしめ、帯で肋骨を固定しますが、これが正しい姿勢を保ち、ムダな力を使わず作業ができるようになっているらしいのです。また、下駄も前倒しに体重をかけることにより、楽に踏ん張ることができます。
 私自身、昔和服にこっていた時期があり、土日はほとんど和服で過ごしたことがあります。もちろんそれで家事などもしていましたが、タスキをかければ袖は邪魔になりませんし、冬は足首までくるむので暖かく、絹素材ですと軽くて動きやすかったのを覚えています。ただし、着るのに慣れがいるのと、簡単に洗濯ができない、高価であるのが難点です。平たくたためるので収納にも便利です。それに和服を着ると動作も自然に女性らしくなる(あるいはそう見えるのかもしれない)のが不思議です。
 「和」の文化は実に奥深いものと感心しました。ほんやら堂も日本の文化を大切にしたいというポリシーを持っていますので、消費者の立場からも「和」の見直しや日本人としての誇りにつながるような素敵な商品をどんどん世に出してほしいと願っています。 

「和」を見直す

先日、雑誌の懸賞で「舞妓はん」シリーズの化粧品5点セットが当たりました。自分でも応募した事すら忘れていたので、送られて来たときにはびっくり、びっくりという感じでした。この化粧品シリーズはその名の通り、和テーストで桜のモチーフ、漆の朱色などがパッケージにも使われています。中でも圧巻なのは「化粧筆」という商品名の平刷毛です。日本では昔から水おしろいを塗るのに使われてきたものですが、これを現代のリキッドファンデーションに使おうというものです。使ってみるとこの平刷毛パワーはすごい!手早くムラなく顔のすみずみにまで塗れるのです。これぞ日本の伝統の技、でもどうして誰も今まで気づかなかったのだろう、「和」を古くさいものと馬鹿にしてはいけないとつくづく思いました。

さて、本日はほんやら堂の秋冬の内見会におじゃましました。お正月の開運グッズに「だるまの着ぐるみなまけたろう」を発見。もともとだるまは高崎名物ですから、高崎出身のなまけたろうにとって同郷コラボグッズです。「おやすみ羊」のちりめん仕様も出ます。やはりお正月には「和」が似合いますね。自分に開運グッズを買うのもいいけれど、大好きな人たちにちょっとあらたまった「和風」の開運グッズをさしあげてはいかがでしょうか。(10月中旬に発売予定だそうです。)

グッド・サービス

昨年の秋、ほんやら堂の方々と中国、ベトナムへ出張しました。そのときキャセイ・パシフィック航空に久しぶりに乗りました。
キャセイは伝統ある香港のエアラインです。
私自身は香港と長らく貿易取引もあり、香港人の知人友人がたくさんいますが、香港人は頭の回転が早く、アクティブな方が多いような気がします。これらの特性を悪く言えば、落ち着きがない、粘りがないとも言えます。
ところが、キャセイのキャビン・アテンダントたちは香港人であることを忘れさせるがごとくの落ちついた態度、お客様に向かっての笑顔が実にすばらしいものでした。この笑顔はおそらく何日も鏡に向かって練習したに違いないと思われるような「作り笑い」なのですが、お客様を迎えるときの適度な緊張感のある喜びと謙虚さに満ちあふれていました。
機内を打ち合わせの場、休息の場とする私にとってはサービスが良すぎてキャビン・アテンダントが始終ばたばた歩きまわっているのは好きではありません。また、日本の流通業界によくある形式だけのお辞儀や口先だけの「いらっしゃいませ」には誠意を感じられないこともしばしばです。
キャセイの「これは本物だぞ」と感じた私の目に狂いはなく2005年、2006年と連続して「エアライン・オブ・ザ・イヤー」を受賞しています。
男性のキャビン・アテンダントが私に「香港の方ですか?」「いえ、東京に戻るところです。」「じゃあ、日本人なんですね。ひょっとしてこの方たちとご一緒ですか?」と彼は少し残念そうに通路をはさんだ席に座っておられるほんやら堂の方々を見ました。この機内は通路をはさんだ席は前後が少しずれるようなレイアウトになっていましたので私の事を一人旅と勘違いしたのかも知れません。ナンパ?!もし私が一人旅の香港人だったら東京の名所でも案内してくれるつもりだったのでしょうか?
あとでこれも「おばさん」を喜ばせるサービスの一環かな、と苦笑してしまいましたが、グッド・サービスの基本はまずはお客様への奉仕の精神、それが基本動作となって表れていることではないかと思います。

病室のなまけたろう

 手術のため5日間東京のど真ん中の病院に入院しました。さっそく、ほんやら堂の社長がお見舞い役として「アロマなまけたろう抱き枕」を派遣してくださいました。黄色系のメッシュの衣を着てひまわりの造花を持つなまけたろうは真ん丸い目をしてずっと枕元のキャビネットの上で私を見守り、応援し続けてくれ、スピード退院することができました。ドクター、ナース、見舞い客にも人気者でした。自宅に連れて帰るとなまけたろうは「どんなもんだい。おかげで元気になったでしょう?」と威張っているかのように見えます。
 実は私にとって3度目の入院、今まではお見舞いによく生花をいただきました。きれいだし気分も華やぐのですが、あまりたくさんいただくと水をかえる、夜病室の外に出す、枯れたら捨てる、という作業は病人にとって苦痛になります。その点、ほんやら堂には療養中の方々を癒し、サポートする商品がたくさん揃っていて心に残るお見舞いグッズとしても最適ですね。
 今回の入院で改めて尊敬したのは、真夜中でも必死に救命活動にあたっているドクターやナースの姿です。彼らは人の命を救うために自分の健康を犠牲にしていると言って過言ではありません。夜勤専門のナースに「お身体大丈夫ですか?」とたずねたら「患者さんに心配してもらっちゃ仕方がないわね。」と苦笑していました。彼らのようにはなれなくても、皆何かしら他人の役にたつことはあるはず、皆が少しずつそれを発揮したら「美しい心の日本」になるはずです。

「ぐろーばりぃ」なほんやら堂

 ほんやら堂の海外取引をサポートするのが私の役目のひとつです。
お会いしたこともない外国の方とメールで商談をすすめるのはワクワクハラハラの連続です。たとえば、国によってはお名前からして男性なのか女性なのかわからない、産業構造の違いによりどんな業態なのか把握しにくい、単に情報収集をしているだけなのか、真剣に取引を考えてくれているのか、はたまたコピー製品をたくらんでいるのか、などなど想像は果てしなくふくらみます。特に相手が英語を母国語としない場合は返事をいただけないとコミュニケーション力不足で「言いたくても言えない」のかわざと「言いたくない」のか判別に困る局面もしばしばです。海外のお客様に関する面白いエピソードを通して「ぐろーばりぃ」なほんやら堂の一面を時折紹介していきたいと思います。

 以前、タイの大手企業から引合をいただきました。時期的に商品が間に合わず成約には至りませんでしたが、特に残念がっていないところを見ると「だめもと」ないしは「参考情報」としてアプローチをされたのかも知れません。
 その後クリスマスのシーズンになり、コミカルなグリーティング・カードをメールでいただき新鮮な驚きを覚えました。それまでのやり取りはとてもビジネスライクなものだったからです。次に「こんなカードもかわいいでしょう」と子猫の動画を送ってくれました。私のことを若くてかわいい日本女性と思ってくれたのかしら?と苦笑いをしていると次は唐突にその企業で扱っているという中国製の文房具の売り込みのメールを送ってきました。残念ながら日本の消費者にとっては嬉しくも素敵でもない商品、しかも中国製をわざわざタイから買う必要がないではありませんか。在庫処分をしたかったのか、ただ自慢したかったのか真意のほどはいまだに謎です。でも何らかの形でほんやら堂と取引をしたいと思ってくださったのでしょうね。ありがたい事です。

ブランド

 私の年代にとって不二家は特別なブランドでした。まだ女性どうしで、あるいは女性が子どもを連れて外食をするのが気恥ずかしい時代に安心して行けるレストラン、もちろん家族そろってちょっぴり贅沢な気分を味わえる所でもありました。お土産に持って行くケーキにしても最高級ではないけれど失礼にはあたらないのが不二家のケーキでした。普通すぎてありがた味のないナショナル・ブランドでもなく、一握りの人たちのための気取ったブランドでもない、大衆に実に程よい心地良さを与えてくれる不思議なブランドでした。
 時を経て巷には多くのブランドがあふれています。消費者もデザイン、パッケージ、ネーミング、機能や広告に差別化を見出そうとし、企業側も生き残るために知恵を絞ります。私自身はブランドのブランドたるゆえんは「品質の良さ」にあると思っています。企業が提供する商品やサービスが悪ければどんなに良いデザインだろうが、ネーミングが素晴らしかろうがそれはもうブランドではありません。
 不二家のブランド・ポジショニングはほんやら堂にとってお手本になると思います。「品質」にこだわるほんやら堂は不二家以上のブランドになれるはずです。
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