「ほんやら堂」のある暮らし

ほんやら堂の外部アドバイザーのYOKOさんは公私にわたってほんやら堂が大好き。 ほんやら堂の商品やそれにかかわる人々などをつづります。

2012年06月

あそび と 娯楽

明日から7月、いよいよ夏休みシーズン到来です。

先日、ユニバーサルデザインのシンポジウムに行って来たのですが、「なるほど」と思う気づきがありました。
株式会社ボーネルンドさんのプレゼンで、「あそび」と「娯楽」の違いについてです。

ここでいう「あそび」とはいわゆる子どもの「あそび」です。「娯楽」はエンターテイメントや趣味の事です。

まず「あそび」は日常的で、能動的、蓄積、継続、全生活という定義がなされました。子どもはあそぶのが仕事みたいなもので日々のあそびを通じて五感を使って学びとっていきますし、他人とのコミュニケーションの取り方も覚えていきます。また、得意な分野や技能を見つけることもあるでしょう。

それに対し、「娯楽」は非日常的で受動的、消費、一過性、余暇(暇つぶしや気分転換)です。

私は子育てをした事はありませんが、最近子どもの学力や体力が落ちているのは正しい「あそび」が足らないからではないかと思いました。また、引きこもりなど対人面で問題があるのもやはり「あそび」が足らないからでしょう。交通事故や犯罪の増加で昔ほど安心してあそべるスペースがなくなった事もあるでしょうが、大人の価値観だけで勉強や稽古ごとを子どもに押しつけたり、大人の娯楽を子どもに安易に与えてごまかしてはいけないと思います。

少子化時代だからこそ、一人でも多く中味のしっかりした子どもが育ってほしいと思いました。

一方、大人の娯楽も本来は暇つぶしや気分転換といった一過性のものであるからこそ効果があるはずです。ところがPCや携帯電話、スマホの普及で中毒のように画面を見ないと落ち着かない人々がふえています。時間やお金の無駄使い、運動不足になってはいませんか?

あそび不足、娯楽中毒は考える力や創造力を退化させます。せっかくの夏休み、時間の使い方の見直しをされてはいかがですか?

この夏こそ、ほんやら堂のひんやりグッズを上手に利用して自然にふれあい、いい汗かきましょう。今まで見過ごしていたものの中にも素敵な発見がたくさんあるはずです。

紫陽花(あじさい)

最近、自宅の近くの公園には一気に紫陽花がふえたような気がします。公園に花を植えるボランティアが何チームもあるのですが、きっとその方がたのおかげだと思います。紫、青、ピンクのグラデーションの手毬のようなセイヨウアジサイもかわいらしいですが、ガクアジサイも古風でエレガントな風情があります。雨にぬれている紫陽花を見ると梅雨もいいものだな、と思えてくるから不思議。まさに自然の贈り物です。

学名はヒドランジア、もしくはハイドランジアといい、「水の器」という意味だそうです。鉢植えにして売っているものには「ハイドランジア」と書いてあったような気がします。私はてっきり「ハイドランジア」という園芸品種だとばかり思っていました。

調べたところ、あの青はアントシアニンの一種で土壌が酸性だとアルミニウムを吸収して青く、アルカリ性だとアルミニウムを吸収しないので赤くなるのだそうです。同じ株でも色が違うのはアルミニウムの送られてくる量が違うから。

こんなきれいな紫陽花ですが毒性があるそうです。遊び半分でも絶対食べないでください。小さなお子さんやペットのいる家庭では絶対注意です。

何とガクアジサイは日本原産。セイヨウアジサイはガクアジサイを品種改良されたものだそうで、日本人にとっては昔からなじみ深い季節の花です。万葉集にも二首詠まれていますが、私の好きなのは平安後期の藤原定家の
「あぢさゐの 下葉にすだく蛍をば 四ひらの数の添ふかとぞ見」
あじさいの下葉に蛍がいて光を放ち、あたかも花が増えたかのように見えるという意味ですが、名画に出て来そうな素敵な景色が頭に浮かびます。

うっとうしい季節に入りましたが、どうぞご自愛ください。
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