「ほんやら堂」のある暮らし

ほんやら堂の外部アドバイザーのYOKOさんは公私にわたってほんやら堂が大好き。 ほんやら堂の商品やそれにかかわる人々などをつづります。

楽しいお酒を

G7での中川前財務相の記者会見にはびっくり。いろいろ病気の経験のある私としては劇薬を使用しても力が抜けて眠くなるだけで、あのような「もの言い」や「目つき」にはなりません。もともとお酒による失敗が聞こえてくる方だけに「飲酒」を疑われてもしかたがないと思います。東大法学部卒の2世議員、あるセミナーで挨拶に立たれた同氏の実物はテレビで見るよりはるかにスタイリッシュであっただけに非常に残念な出来事でした。

会社員の頃から「酒癖」の悪さで出世ができなかった、あげくの果てに早死してしまったという人を何人も知っています。出世だけが人生ではありませんが、ここまで来ると人間関係も破綻してくるケースが多くなります。まさに「酒は魔物」です。

私自身は二日酔いの経験ゼロ。量を飲まないからでしょう?と言われるのですが、2時間弱で日本酒1升4合を一人で飲んだ記録があります。電車に乗って普通に帰りましたし、二日酔いもありませんでした。朝まで徹夜で飲んだこともあります。

ただ、お酒は好きではありませんのでプライベートではビールすら飲みません。嗅覚がすぐれているので調香師かウイスキーのブレンダーになりたいと思ったことはありますけれど。

日本の習慣で良くないと思うのは「他人にお酒を強制すること」です。遠慮しているのでは?という配慮もあるのでしょうが、体質によりまったくアルコールを受けつけない人もいますし、強い薬を服用している場合は効きすぎたり効かなくなったり、また抜歯した後などもアルコールは禁止ですので、無理にすすめるのは絶対やめましょう。

もうひとつ悪い習慣は「酒の上の事だから」と無礼を許してしまうことです。自分は酔って記憶がないのかも知れませんが、他人も酔っているからお互い様とは限りません。こんな身勝手はご本人の将来のためにも私は絶対許さない事にしています。

「悲しい酒」というタイトルの歌がありますが、辛くて飲む、飲んでしばし忘れる、というのもだめです。問題解決に何らならないからです。健康を害し、お金と時間の無駄でしかありません。徹夜してでも解決方法を考える、ないしは思い方を変える努力をまずすべきです。どんな事にも良い面と悪い面があるはずですし、一生悪い事ばかり続く事もないのですから。

そして、問題が解決したら、好きな人たちと楽しいお酒を飲みましょう。

寒いから一杯という季節、また3月4月とお酒の機会がふえる方が多いと思いますが、お酒は飲んでも飲まれるものではないことを肝に銘じてお過ごしくださいね。

ほんやら堂 夏の香り

立春、暦の上では春ですが、歌の文句にあるように「春とは名のみ、風の寒さや」という毎日です。インフルエンザも猛威をふるっており、風邪でゾクゾク寒いという方はどうぞお大事に。

今日は寒い中、ちょっぴり夏の香りを楽しみに”ほんやら堂 2009「夏」プライベートショー”にお邪魔してみました。渋谷にある東京ショールームが会場です。

独断と偏見によるイチオシ・アイテムは「おやすみ羊」のグレープ・フルーツとスイカ シリーズの腰まくら!それぞれ、グレープ・フルーツやスイカみたいにまん丸でファスナーを開くと「ぱかっ」と中もグレープ・フルーツやスイカ形状、食べられないのは残念ですが、腰にぐりぐり効きます。使わないときファスナーをしめて置いておくのもかわいいし、ちょっとユーモラスなギフトにいかがです?

おやすみ羊にはいろいろなバージョンが登場しますが、なぜ長い間支持されるか私にはわかる気がします。羊ってかわいすぎないキャラだから。おとなしく、癒してくれ、清潔感もある。実は70代、80代の高齢の方にも差し上げましたし、40代や50代の男性にも差し上げたことがありますが、抵抗なく受け入れられました。これが他の動物だったらちょっと子供っぽいかなと躊躇していたと思います。

それからエコ人間必携アイテムのひんやりシリーズに「レースハート」シリーズが登場しました。パープルと白いレースの組み合わせがエレガントです。昨年はピンクのレースシリーズを愛用したのですが、何歳になっても乙女心を失わない貴女におすすめです。

ひんやりシリーズに新キャラクター「マトリョーシカ」が誕生。マトリョーシカってロシアのお人形さんの中にお人形、そのまた中にお人形が入っているかわいいの。カバーの顔部分がくりぬいてあって本体のお人形の顔がのぞくようになっています。ブルーとホワイトで見た目も涼しげ。金髪とほっぺのピンクが何とも愛らしいですね。たくさん売れたら次シーズンはゆたんぽにもなるかな?なんてちょっぴり期待。

寒いのが大の苦手な私ですが、ほんやら堂のプライベートショーでちょっぴり夏の香りに触れ元気が出ました。



どうなる?「逆チョコ」商戦

もうすぐバレンタイン・デーですね。マーケティングの観点から今年は「逆チョコ」がどのくらい普及するか楽しみです。バレンタインは今までは女性から男性にチョコレートなどを贈るのが日本流。海外の知人友人に聞いたことがありますが、国によって多少違うものの、男性から女性へ、性別を問わず好きな人へ、というのが主流のようで、やっと日本もバレンタイン・デーの国際化がなされたわけです。

どうして日本流になったかは多分商業的な戦略だと思いますが、50年くらい前から日本で始まったようです。以下は私の推測ですが、2月と8月はニッパチと言って物が売れない時期です。企業は3月決算が多いので決算期前に売上をあげる起爆剤が必要。当時女性から男性へ好意と伝えるのは勇気がいることだったのでこのイベントが案外受けたのでは?冬の寒い中、赤や金色の包装紙、ハートのモチーフが行き交うのは心まで暖かくなるようで私の好きな光景です。 

逆チョコはもう20年くらい前に経験しました。会社員の頃、ベルギーの駐在員の方がブラッセルから送ってくれたのです。この男性はお父様がイギリス人とベルギー人のハーフ、お母様が日本人で、英仏日の3ケ国語をまったく同じレベルで話せる素敵なイケメン。新入社員から中年まで女子社員のほとんどが熱狂的な大ファン。彼はベルギー・スタイルで仕事でお世話になっているからとお歳暮気分でくれたのですが、これが周辺の女性たちに見つかったら「恨み殺される」と思い、会社の書類封筒に入れこっそり自宅へ持って帰った思い出があります。いつもは仕事関係のいただきものはおすそ分けをするのですが、この時ばかりはしたくてもできませんでした。

「Ourチョコ」はいかが?これも会社員の頃、女性の部下たちが男性の同僚や上司へ義理チョコを贈るのは嫌、またホワイトデーのお返しに気を遣われても困る、どうせお互い義理だとわかっているのだから、ということで始めたものです。女性たちでお金を出し合ってチョコレートケーキを買ってきて男性も女性も一緒に3時にいただくのです。一応男性に対し義理ははたせ、女性たちもおやつとして食べるのでお返しは不要、これアイデアとして良いと思われませんか?

逆チョコ、不況下での売上拡大策と私は思っていますが、さて、あなたは誰に何を贈りますか、誰から何を贈られるのでしょうか?

今から間に合うあったかグッズ

寒に入りいよいよ寒さ本番です。今日の東京は初雪かも?との予報でしたが、冷たい雨でした。子どもの頃は雪が降ると雪だるまを作るのが楽しみでしたが、大人になるとやはり暖かい日のほうがうれしいです。

今日は私の愛用しているほんやら堂のあったかグッズをご紹介します。寒さ対策を本格的にやらなくちゃ、という方のご参考になればと思います。

まずは「こたつねこフットウォーマー」です。昨冬はミニゆたんぽを手持ちの毛布にくるんで足をつっこんでいましたので暖かさは実証ずみ。ひざかけもくっついているので脚まですっぽりくるめ女性にはうれしい商品です。ひざかけのない「あったか足カバー」タイプも4種類ありますので仕事や勉強で足が冷えるという方にはおすすめです。熱源はゆたんぽなのでコードがじゃま、スイッチの切り忘れ、なんて心配がありません。

「おやすみ羊肩まであったかまくら」首元、肩口がスースーして眠りにくいという方にはぴったり。U字型のまくらで首に巻きつけるようにして使います。私はローズを使っていますのでほのかにやさしいローズの香りとともに眠りについています。

「あったかスリッパ」母にもプレゼントしましたが、軽くて暖かいので履いたらもうやめられません。底の厚いスリッパは結構重くて疲れたりするのですが、この商品はふんわり軽いので助かります。白っぽいので汚れが心配でしたが案外汚れがつきにくく安心、安心。前の部分にミニカイロを入れられるようになっていますので今日みたいな寒い日にはうれしいですよ。

ほんやら堂のあったかグッズを使い分けて寒さを乗りきってくださいね。

今度は年賀状をダウンロードしてみよう

クリスマスも過ぎ、後片付けや新年の準備へまっしぐらの時期です。年末年始お仕事で自分の事どころではない方、お疲れさまです。健康に気をつけて頑張ってくださいね。

年賀状の元旦配達は25日までという事でしたが、よほどの遠隔地でない限り30日くらまでに出せば何とか間に合うケースが多いようです。

統計によればメールを含めて年賀の挨拶を送る人は86.1%でそのうち93.5%が年賀はがきを送っています。もらう側も約8割の人が「メールよりはがきの方がうれしい」と答えています。また、手書きでひとこと添えるという人は89.4%です。

私自身は10年くらい前からPCで年賀状を作成していますが、まず考えたのは自分の住所を印刷して名前だけは手で書くことです。宛名もPCで打ち出していた時代もありますが、宛名リストのアップデートが結構面倒で、印刷よりは手で書くほうが早く今は全部手書きです。

手書きの添え書きについては、近況をひとこと書くことが多いですが、相手が関心のあるような事のみにとどめています。

私がいただいた中で圧巻の年賀状は印刷部分が約800字。笑わせてあげようという優しさにあふれた近況報告が書いてありました。これに写真やイラストが3点ついていて余白に手書きの添え書きまであるものです。はがき1枚でこの内容量、ほんとうに感動しました。全部手書きでは絶対書けないし、読めない量ですのでPCの活用名人。外科医ならではの頭脳と器用さの賜物でしょう。

書き忘れの年賀状はありませんか?心がなごみ、めでたい気分になれる年賀状を送ってあげたい方はぜひほんやら堂のHPから年賀状のダウンロードをどんどん利用しましょう。官製はがきに印刷される場合はテストをして方向やズレがないか確認してから印刷してくださいね。

http://www.honyaradoh.com/00e00ca/present.php (年賀状のダウンロードはこちらから)

それでは良いお年をお迎えください。

クリスマスカードをダウンロードしよう

いよいよ12月、フォーマルなギフトはお歳暮ですが、親しい方にはクリスマス・プレゼント、もう考えられましたか?

日本は案外ギフトの品物だけという事も多いのですが、海外ではメッセージ・カードがつきものです。皆様はほんやら堂のHPからクリスマスカードがダウンロードできるのをご存じでしたか?
http://www.honyaradoh.com/00e00ca/present.php

商品の写真2種類となまけたろう2種類の合計4種類もあるんですよ。
クリスマスカードは選び出したらきりがない、高い、ギフトとあわせると予算オーバー、いや、カードの分を商品にまわした方が良いものが買える、だいたいカードって余白が多いからそんなに書くことない、なんて方におすすめです。心のこもったあなたらしい一言をぜひギフトに添えてみては?

私は今年こんなことをしてみました。仕事柄、海外の観光では絶対行けないような所へ行くことがありますが、その写真を3枚ほどの絵日記にしてギフトに添えました。ふだんなかなかお会いする機会のない方々ですので「素敵なプレゼント」と喜んでくださいました。

私自身が差し上げたギフトで最も印象に残っているのは、「手作り味噌」です。会社員のころ、C型肝炎の上司に少しでも体に良いものを、と思い、4-5ケ月かけて味噌を自分で作ったのです。国産の高級大豆、ミネラルウォーター、ブランド塩となんてったって素材が良い。味噌は毎月1回天地をひっくり返さなければいけないのですが、カレンダーに日にちをマークしてきちんとやりました。上司は「こんなおいしい味噌は食べたことがない」と絶賛。奥様が毎日少しずつご主人のためだけに大切に使ってくださったようです。残りを部下の女性に少しわけてあげました。彼女のお母様がいろいろなものを手作りされると聞いていたからです。彼女は翌日「そんな大切なものを平気でもらって来てはだめよ。お味噌を作るのはそれは大変なんだから。」と叱られたと言いました。毎日朝から夜中まで仕事をしていた私が味噌を作っただけでも話題性はあったのかも知れませんが、手間をかける、心をこめる、と周囲の人たちのやさしさがあらためて心にジワジワとしみこんで来る気がしました。

いよいよギフトシーズン到来

年末年始はギフトシーズンです。何にしようかな、と今から頭が痛い方もいらっしゃるのでは?

私自身はたとえ気にいらないものをいただいても、私のためにわざわざお時間とお金を使ってくださった事にまず感謝します。「物」そのものより、下さるという「行為」のほうがはるかに重いような気がするのです。

ところが。。。
会社員の頃後輩の女性が海外駐在に行くことになりました。料理好きな彼女のためにデパートで深めのお皿の5枚組を選んで彼女の自宅に送ってもらいました。しばらくして、彼女から電話がかかってきて「私はこんな安物のお皿は使わないので宅配便で送り返した」というのです。たしかに1枚何万円もするようなものではありませんが、他人様にお出ししても決して恥ずかしくないものです。彼女のお父様は某大手企業の役員ですが、豪邸に住んでいるとも、食器のコレクターだとも聞いた記憶がありません。要は「もっと高いものを買え」という遠まわしのおねだりだったのかも知れません。あきれた私はもともと自分にも買いたいくらいのお皿だったので「これ幸い」と思うことにして自宅で使うことにしました。お客様に「きれいなお皿ですね。」とほめられるたびに金額でしか物事をはかれない彼女を気の毒になります。

もうひとつ。上司のお宅におじゃました時のことです。鉢植えの花をお土産に選びました。切り花より長持ちするし、ごみにならないからです。また、あきがこず、手入れも簡単なものを選びました。上司の奥様、開口一番「私は鉢植えは嫌いよ。水をやらなきゃならないじゃないの。切り花なら枯れたら捨てればいいから楽じゃない。」専業主婦にそんな発想の持ち主がいらしたとは唖然。上司が毎日水をやってくださったようです。

上のふたつの例はとても極端なものですが、以来「自分がもらってうれしいものを選ぶ」というギフトのコツは嘘だと思うようになりました。ですから何かを差し上げる場合は必死に相手の立場にたって考えます。2ヶ月くらい考えることもありますし、いったん買ったものを一晩考えなおして翌日取り換えに行ったこともあります。

そんな私のイチオシはほんやら堂の「女子御用達せっと」何と定価の半額以下でかわいくて役にたつグッズ12点入り。
http://www.honyaradoh.jp/goods/1224665226446/
ギフトにもよし、自分に買ってあげるもよし、家族や友達と分けるのもよし、イベントの景品にもいかがでしょうか?
私の仕事仲間は圧倒的に男性が多いのですが、40代50代でもほんやら堂グッズは喜ばれます。キャラクターものも自分で買うのはさすがに恥ずかしいけれど、もらうとうれしいみたいです。

祝! 東京ショールームオープン

ほんやら堂の東京ショールームが渋谷にオープンしました。若者の街、それも駅から歩いて5分程度。行きは坂をのぼりますのでちょっと疲れますが、その分帰りはコロコロと転がるように帰れます(笑)。

私はほんやら堂さんとのおつきあいが長いので、秋葉原、水道橋のショールームも知っていますが、今までより明るく開放的なスペースです。ゆっくりと商品が見れますし、商談スペースもたっぷりあります。2階ですが窓から渋谷の景色を眺められるのも明るさの原因でしょうね。

昨日は2009年春新商品受注会が行われていたのでおじゃましてみました。

私の気になったアイテムはバレンタイン用のグッズです。チョコレート風のパッケージの入浴剤(義理チョコにおすすめ!健康にいいし。。。)おやすみ羊もハート型のボディがチョコレート色、角はビスケット風、香りはストロベリーなんです。こんなかわいいのを贈るのはもったいないと思う方、贈る相手が今はいないという方は自分用に堂々と買いましょう!

ちなみにホワイトデー用にはホワイトローズのおやすみ羊があります。こちらは文字通り白いボディに角がピンクのローズ風、香りもローズです。贈りあってペアのおやすみ羊ができればやさしい安らぎのカップルとなれること間違いなしだと思います。

おやすみ羊のサシェセットはサシェとミニタオルがおしゃれでコンパクトなパッケージに入ったもの、ラベンダー、ローズ、オレンジと3種類あり、たったの630円。あまり目立たない商品かも知れませんが、機会、性別、年齢を問わず広く使えると思います。小さな癒しのギフトとしていかがでしょうか。

プロから見た成功率

 20数年前に手術を受けたとき、雑談で医師に「先生がプロのお立場から見て一般的に完全に成功したと思われる手術の比率はどのくらいですか?」とお聞きしたことがあります。執刀医は女性で業界でも名の知れた方でした。「60%くらいかな?」「えーっ、そんなにありますか?私は半分以下かと思っていました。」「あなたはずいぶん寛容な方ですね。」

 他人にこのお話をすると「ずいぶん恐ろしい会話を当事者どうしで平気でよくするものですね」と言われてしまうのですが、この話のポイントは「視点」にあります。患者の私から見れば予後が多少悪かろうと、再手術になったり、身体が不自由になったりしない限りは「成功」と言えるでしょうが、医師から見ればもっと高次元での「成功」「不成功」があるのではないかと思ったからです。

 案の定、手術後「あら、まっすぐに切ったつもりなのに、ちょっとまがっちゃったわね。どうしたんだろう。。。」ほうらね、先生から見ればもう「完全」ではなくなっているはずです。

 これを私の仕事にあてはめて考えると「完全な成功」と思えるのは数えるほどしかありません。失敗しないという自信はとてもあるのですが、「もっと短時間でできなかったか」とか「交渉の詰めが少し甘かった」などと、ぼろぼろと反省点が出てきて情けなくなることがあります。年を重ねるごとにこの反省のハードルも高くなって来るのでいつまでたっても簡単には満足はできず、上記の医師の「60%」が羨ましくなります。

 たぶん「ものづくり」においても同じだと思います。売れて利益が出れば満足するような企業なら進化も継続もないでしょう。プロほど「完全な」成功率は低い、それが成長への力と私は思うことにしています。

消費者目線

私が切花の輸入商社のお仕事をさせていただいた時に「花の品種改良は何のために行われるか知っていますか?」とその会社の社長に聞かれたことがあります。「きれいな花、珍しい花」と答えてはあまりにも素人っぽいので「花持ちの良さ(花を長く楽しめること)」と答えてみました。これなら業者にも消費者にもメリットがあります。ピンポン!ところが後は「害虫に強い」とかおどろおどろしいのは遺伝子操作をしてひとつの球根からは1回しか花が育たないようにする、というものもありました。開発にはお金と時間がかかるわけで、そうやすやすと黙ってふやされてはかなわないという気持ちはよくわかるのですが、消費者の目線を無視したところで技術がどんどん発展していくのが空恐ろしい気もしました。

私は総合商社に勤務していましたが、総合商社の扱う商品は素材が多く、また製品も航空機、船舶、産業機械といった大型のものがほとんどです。私はもともと機械部門にいましたが、女性の総合職には消費財のほうが向いているのではないかと異動をさせられました。このジャンルで強みを発揮したのは私の「消費者目線」です。私の取引相手は海外も含めたメーカーや流通業者ですが、ほとんど女性はいませんでした。私の意見を興味深く聞いてもらえたのは、いかに企業の利益本位にモノが作られ、流通しているかの証拠でもあるでしょう。

そんなやり取りの中でメーカーにも思いこみが多いことに気づきました。自分たちはきちんと目標を持って商品開発をしており、経緯もよく知っているため、他人もわかっているものと思いこみ説明不足になってしまうことです。業界の常識であっても一般消費者はそんなことを知るわけがありません。また、消費者にもいろいろな考えの方がいることに気づいていないこともありました。

ほんやら堂は消費者に誠実な企業だと思います。私はモニターとして意見を求められることもありますが、個人的に購入した商品についても気づいたことはどんどんフィードバックすることにしています。率直な意見こそ良い商品を作り出すのに大切なものだからです。
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