「ほんやら堂」のある暮らし

ほんやら堂の外部アドバイザーのYOKOさんは公私にわたってほんやら堂が大好き。 ほんやら堂の商品やそれにかかわる人々などをつづります。

2014年11月

ブラックフライデー

米国では11月の第4木曜日は「感謝祭(Thanksgiving Day)」で七面鳥を食べる、とここまではたいていの日本人が知っている所です。何とこの七面鳥料理は米国の86%の家庭で用意されるとか。それでも1992年の91%からは減っています。この日、自宅で食事をする人は45%、親族の家でと答えたのは42%、レストランでという人は5%、友人の家でという人は6%というアンケート結果になっています。家族のいない人、遠く離れている人にとっては寂しい思いをするのが感謝祭かも知れません。

日本にも「勤労感謝の日」があるので感謝祭と勘違いしそうですが、米国の感謝祭は開拓者が初めて収穫ができたのを祝ったのが起源と言われています。とはいえ、日本の勤労感謝の日は法的には「勤労を尊び、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」日ですが、起源は天皇が収穫物に感謝する「新嘗祭(にいなめさい)」です。ともに秋の実りに感謝するという人間のごくごく普通の気持ちから発したとも言えます。

さて、ブラックフライデーとはマーケティングでもよく出て来る言葉ですが、感謝祭の次の金曜日のことで、米国最大のバーゲンの日を意味しています。「クリスマス商戦」の幕開けです。クリスマスは米国では年間最大のギフトの機会です。日本はお中元、お歳暮をはじめ、誕生日、○○祝い、母の日、父の日、子どもの日、敬老の日などギフトの機会は年中ある上に、お土産好きなのでギフト市場は巨大です。ところが米国ではやはりクリスマスに集中する傾向があり、米国の消費景気のバロメーターでもあります。また、商品を供給するアジア諸国のメーカーなどはクリスマス商戦の成功不成功は会社の業績に大きく影響するので毎年春夏の受注シーズンは必死に対応をしています。

最近になってこのブラックフライデーの模様がTVニュースで流されたり、動画サイトで見ることができるようになりましたが、やはり女性どうしのバトルがすさまじく、スタンガンまで飛び出したり、取っ組み合いになり警官に手錠をかけられる女性までいるようです。

なにせ50%オフは当たり前、70%オフだってあります。ギフトの費用を大幅に節約できる、あるいは同じ予算でも2倍以上良いものを買えるとなればエキサイトするのもいたしかたないような気がします。日本の福袋の争奪戦を何だか思い起こさせます。

日本は年中セール状態になっていて福袋もあまりありがたみがありません。超割安であっても不要なもの、気に入らないものも入っているのでは家族や友人が多くない限り結局は無駄使いとなります。ところが最近は福袋の中身をばらして単品でオークションサイトで売っている人や他の買い物客と物々交換する人も出現。お店側も「見える福袋」、「選べる福袋」を開発しています。ここまで来ると単なる「超破格値のまとめ売り」にしか過ぎませんが「福袋」と呼び、福の来そうな袋に入れてあるところは日本のほうが1枚も2枚も商売がうまいと感じます。

幸せの扉

今日、私のfacebookで盛り上がった話題は「ノックの回数」。皆さんは会議室のドアをノックする時何回ノックをしますか?トントンと2回?これはトイレ用です。何度もしつこく叩くとせかすようなのでトイレでは2回。広い空間でもないし、厚い扉でもないので2回で十分聞こえます。

国際マナーではフォーマルなドアのノックは4回、2回x 2です。洋画などでチェックするとわかります。トントン、一呼吸、トントンと計4回です。会議室や会社で偉い人の部屋に入る時はこのノックです。2回ではトイレと同じなので失礼です。家族や親しい友人の場合は3回でも大丈夫です。知人はトニー・オーランド&ドーンの「ノックは3回」という歌があるので正式には3回だと思っていたそうです。

このルールは海外在住経験のある日本人でも案外知りません。従来の日本家屋は襖や障子で区切られていただけですのでノックの習慣がありません。また、ほとんど洋間ばかりの現代でも厚い扉はあまりないので外から声をかける事も多いせいもあるでしょう。日本人が気がつきにくいマナーです。

重要な会議、面接などここ一番ではきちんと4回ノックしましょう。幸せの扉がきっと開くと思います。

実は私は鍵運が悪く、海外のホテルの部屋の鍵が開けられないことしばしば。10年以上前、クアラルンプールのホテルでチェックインの際、昔の金属製の鍵を渡されたのですがどうしても開かず、ホテルのスタッフにお願いしたところ100本以上鍵を持った女性が現れ、開けるまで30分以上かかりました。

ジャカルタではカード式鍵の磁気がすぐ飛んでしまい、外出のたびにカードを交換してもらったこともあります。

マニラでは夜フロントから「ドアがロックされていないのでロックしてください」と電話をかけられ、どう見てもロックされているのですが、いったん開けて力任せに閉めたところやっとロックされました。どうも建てつけが悪かったようです。ロックできたはいいものの、今度は開かないのでは?とひやひやしましたが。

セブ島のレストランのトイレにおもしろい鍵がありました。確か右に2回、左に1回回さないと施錠できないようになっており、ドアの内側に英語で説明が書いてあります。当時は私は老眼鏡なしでもその説明が読めましたが、今は怪しいのでトイレに入るにも老眼鏡を忘れないようになどと思っています。もちろんドアをあけるには反対の作業が必要ですので認知症にもなれませんね。

ドアで思い出したのは1965年から1970年初めまで活躍した米国のロック・バンドその名もThe Doorsです。今考えると変なグループ名ですが、ウィリアム・ブレイクという詩人の作品の一節に「知覚の扉(the doors of perception)」というのがありそこから採ったそうでネーミングはなかなか高尚です。Hello, I love You 、ハートに火をつけて、Touch Meなどのヒット曲があります。

夢占いでドアは境界線を表すそうです。ドアから出て行く夢は違う環境や状態に入る暗示。ドアから何かが入ってくる夢は他の世界からの侵入者の暗示だそうです。現実世界でも年末に向かい何かとあわただしい季節です。戸締りをしっかりして泥棒に侵入されないようお気をつけください。
記事検索
月別アーカイブ
  • ライブドアブログ