「ほんやら堂」のある暮らし

ほんやら堂の外部アドバイザーのYOKOさんは公私にわたってほんやら堂が大好き。 ほんやら堂の商品やそれにかかわる人々などをつづります。

2012年03月

ようやく おやすみ羊 桜シリーズの季節が到来

いよいよ明日から4月。新しい環境の中へ入られる方も多いのではないでしょうか。3月、そして4月と行く人、来る人をやさしいフレームのようにくるんでくれる桜がまだ咲きません。私の住んでいる東京では桜の早い年ならもう終わりかけている頃です。

日本には「四季がある」事を自慢しますが、温帯の国ならどこでも四季はあるわけで四季の移り変わりを生活に取り入れているのが日本の特徴です。四季の色や素材、行事、花、食べ物があります。

そして記憶はたいてい季節とともにあります。「あの時はコートを着ていたので確か冬だったな」とか「桜の花吹雪の中をお母さんに手を引かれて出かけた思い出」というようにです。一方、年中真夏の熱帯ではどうやって記憶を残すのか聞いてみたくなります。クリスマスだったとか誕生日だった、というように行事がキー・ワードになるよりは季節感というものは体感としても記憶に残るものがあり、また伝える相手の共感も呼びます。聞いただけで「暑くて大変そう」とか「花がきれいな季節で良かったですね。」という反応を得ることもできます。これも日本人の特徴のような気がします。

さて、恒例のおやすみ羊の桜シリーズですが、今年は淡いピンク(さくら色)の地に白い桜の花が浮かび上がったように見える柄のカバーです。少し、和風で大人っぽい羊さんたちです。サシェ399円から抱きまくら1,995円まで7種類の商品が揃っています。ちょっとしたギフトに、お祝に、自分のリラックスのために、役立つこと間違いなしです。
「さくらおやすみ羊の思い出」もできるかも知れませんね。

マニラで感じたこと

先週はフィリピンのマニラへデザインのショーともいえるManila F.A.M.E.へ行って来ました。ギフト・ショーと同じく春と秋に開催され今回で55回を迎える伝統ある国際見本市です。対象となるのは家具、インテリア雑貨、ファッション雑貨、ギフト・アイテムなどですが、出展に際し資格審査が厳しく、会場全体がグッド・デザインの競演となり、バイヤーはその雰囲気にのまれないよう頭を冷やしながらの商談を強いられます。フィリピンの方々は英語が上手で話術が巧みでフレンドリーという強みがある上にこのデザイン力を示されれば心が溶けてしまいそうです。

公的機関が買付けミッションを組織し、私はそのアドバイザーという事でお伴をしたのですが、メンバーの皆さんは欧米をはじめ各地に買付け経験が豊富な方々ばかりです。ところがフィリピン製品の良さを今までまったくご存じなかったようです。出発前にオリエンテーション・セミナーを開催、見どころ、注意点をお話させていただいたのですが
皆さん大満足のようでした。早い企業は今年の秋から、来年春には多くのフィリピン製品が店頭をにぎわす事でしょう。

日本のグッド・デザイン賞への応募をうながすためのセミナーも行われ、私も日本市場への参入について講演を行いました。正直なところ、彼らにデザインを教える必要はもはやないと思います。デザイン・マネジメントであるとか、効率性追求のデザイン、とかエコに役立つデザインとかそんな技術的な部分を教えてあげるくらいしか日本の役割はもはやない気がします。

日本との大きな違いは自然発生的なビジネスのありかたです。多くの企業経営者はデザイナーであり職人でもあります。自分の作るものが売れるようになり起業をし、マネジメントを身につけます。海外から引合があれば自分で貿易もやるようになります。日本のように営業職とかデザイン職といった区別はありません。デザインすることイコールビジネスをすることという良循環で企業もご本人もどんどん成長をしていく、これが活力となっています。

デザイナーさんたち(ほとんど経営者です)とのパーティにも招待されましたが、その中に日本に留学した麻酔科のドクターがいらっしゃいました。留学中に生け花の勉強もされ、今はクリスマス・デコレーションの会社の社長です。うらやましいほどの才能の持ち主です。

日本の閉塞感を打破するにはもっとクリエイティブな発想力と行動力が必要なのではないでしょうか。その身を外の風にさらし、何かに「気づき」くことです。「気づき」がなければ進歩はない、というのが私の持論です。
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