「ほんやら堂」のある暮らし

ほんやら堂の外部アドバイザーのYOKOさんは公私にわたってほんやら堂が大好き。 ほんやら堂の商品やそれにかかわる人々などをつづります。

2014年04月

富岡製糸場とシルク

ほんやら堂の本社は群馬県高崎市にあります。同じ群馬県にある「富岡製糸場」がこのほどユネスコの世界遺産への登録が勧告されました。連休に入り、さっそく賑わっている様子がTVでも紹介されています。

富岡製糸場は、明治政府が1872年にフランスの技術を導入して建設したものです。産業の近代化を図るために当時最大の輸出品であった生糸の輸出促進を行いヨーロッパの機械製品や軍需物資を買っていました。機械製糸工場としては当時世界最大級の規模。

富岡に立地が選ばれた理由は
1.富岡付近は養蚕が盛んで生糸の原料の繭が確保できる
2.工場建設に必要な広い土地が用意できる
3.製糸に必要な水が既存用水を使って確保できる
4.燃料の石炭が近くの高崎・吉井で採れる
5.外国人指導の工場建設に地元の人たちの同意が得られた
からだそうです。

1893年に三井家に払下げられ、1939年に片倉製糸紡績会社(現 片倉工業)となり、第2次世界大戦中も操業を続け1987年に閉鎖されました。2006年に初期の主要建造物が国の重要文化財の指定を受けました。

働いていた工女たちは各地で技術を伝えることにも貢献し「上州(群馬)かかあ天下」の由来とされているそうです。養蚕や絹糸業の担い手だった女性たちが優秀で働き者だったのでしょうね。

製糸工場というと「あゝ野麦峠」のような哀史的なイメージを持ちがちですが、少なくとも官営の時代は類まれな労働条件の良い職場だったようです。ところが民営化されてからは利潤追求のため労働条件が厳しくなりストライキなども起こりました。世界遺産に指定されるとこのような人権問題もクローズアップされることでしょう。

富岡製糸場のHPはhttp://www.tomioka-silk.jp/hp/index.html

ほんやら堂も天然シルクの保湿ケアシリーズを開発していますが、絹は大昔から高級素材で特徴としては軽い、丈夫、柔らかい、吸湿性が良い、染色性が良い、通気性が良いところにあります。日本はかつて世界最大の絹の生産国でしたが、現在では中国、インド、ウズベキスタン、タイ、ブラジルなど新興国や途上国の輸出品目となっています。まさに時代の変化を感じますが、日本の絹の文化もあわせて振り返ってみたいものです。

イースター

今日4月20日はイースターです。復活祭とも呼ばれキリスト教の行事である事は知っていても日本人にはなかなかピンと来ません。ところが最近イースター・エッグやうさぎと言ったイースター独特のグッズがディスプレイなどに出現、いよいよハロウィンのように日本にも定着するのでしょうか。

調べてみると復活祭は基本的に「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」で年により日付が変わります。もともと日曜ですので祝日がふえるわけではありませんが、キリスト教が優勢な国では翌日も休日になることがあるそうです。欧州の主要株式・債券市場では前の金曜日と後の月曜日が休場になります。

宗教的なお祝いのしかたについては各宗派で異なるようです。

イースター・エッグは復活祭に出される彩色や装飾を施したゆで卵です。見た目には動かない卵から新しい生命が誕生することから死と復活を象徴しているとされています。赤く染められる事が多いのも十字架で流されたキリストの血の色と、血は生命を表すことから復活の喜びを表しています。

イースター・バニー(ラビット)は西方教会のみの習慣。16-17世紀にかけて定着したものです。ウサギは多産なので豊穣の象徴だそうです。16-17世紀にかけ西洋に定着しました。

日照時間の最も短い冬至を経てまた昼の長い季節を迎えるのを「復活」に見立てたのも洋の東西を問わず感覚が似ているような気がします。

イースターはふたたび戻ってきた春の象徴でもありますが、今日の東京は冬並みの寒さでダウンジャケットを着て外出しました。数週間前からそろそろと冬物を片付け始めたのですがまた引っ張り出して使っています。このままGWへと突入するのでしょうか。今日現在の予報では始めと終わりが不安的なお天気で中盤はお出かけ日和になるそうです。特にはじめには東、北日本に寒気が流れ込み、北海道では雪だそうです。体調管理にはくれぐれもお気をつけください。
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