東京は急に春めき、桜がどっと噴き出すように満開となりました。明日から新年度、新しい生活環境でのスタートを切る方も少なからずいらっしゃると思います。暖かくなった、今年度こそ運動を続けよう、などと思っている方も多いのではないでしょうか。

手軽なスポーツと言えばランニングかウォーキングですが、どちらが体にいいのでしょうか。最近はいろいろ意見が分かれているようです。ものの本によると簡単にやせるにはランニングのほうが効果があり、高血圧や高コレステロール、糖尿病の予防にはウォーキングとのことです。

たしかにランニングは無理をすれば心臓に負担をかけたり、ひざを痛めたりします。逆にウォーキングはおなかがすいて食欲増進となれば逆に太る可能性もあります。

データによれば
女性の場合、7.4kmのウォーキングは5.15kmのランニングと等しい。
40分のランニングは1時間20分のウォーキングと同じ価値がある。
高血圧と関連するリスクはランニングで4.2%、ウォーキングで7.2%低下する。
コレステロールはランニングで4.3%、ウォーキングで7%減る。
糖尿病のリスクはランニングでもウォーキングでも12%減少する。
肥満の人の場合(BMI28以上)、ランニングはウォーキングと比べて90%も痩せるのに効果的。

私自身は高齢の母の健康管理もあってウォーキング派です。85歳の母は1万5000歩でも休みなしに歩けますし、時速も4km台をキープしています。もちろん毎日1万5000歩は無理ですので、体調やお天気にあわせ5000歩ぐらいですませる日もあります。ただし、風邪気味などで休むとてきめんに体力は落ちます。一人住まいの高齢者の方などで休むくせがつくと、だんだん自信がなくなり歩かなくなり、ついには歩けなくなる、という状態に陥るのでしょう。

「歩く」ことは人間にとっての基本です。全身運動になりますし、脳を非常に使います。その実、認知症が進むと歩き方がおかしくなります。

30代、40代の方でも1日あまり動かない仕事、かつクルマでの移動が多いと歩く力のない方が結構いらっしゃいます。歩く習慣がないから、動くのが辛い。もちろん、健康にも悪いし、だらけた感じの人間に見える、脳もよく働かない、という悪循環に陥り、「だるい」「面倒」と言う言葉を連発するようになります。実際に動けない、印象が悪いとあってはできるビジネスマンやOLには絶対なりえないと思います。

別にウォーキングをしなくても、通勤の際1駅2駅は歩いてみる、(距離にもよりますが)安易に車を使わず歩いて行ってみる、という工夫だけでも運動量はふえます。歩くことにより自然の変化であるとか、ライフスタイルの変化、流行、生き方についてなど今まで見過ごしてきたものに気づくことも多いです。また、この気づきがおもしろくなるとウォーキングもさらに楽しくなるような気がします。

春です。外に出ましょう!