お正月があっという間に過ぎ、喪中の方々から寒中見舞いがちらほら届くようになり、1月20日にはいよいよ大寒を迎えました。大寒は文字通り、最も寒いという意味ですが、気象学的には1月26日から2月4日あたりが一番寒いそうです。寒いのが苦手な私ですが、「大寒」と聞くとほっとします。よく頑張ったなあ、あとは暖かくなるばかり、という感じです。

大寒の朝の水は1年間腐らないといわれ、容器に入れ納戸などに保管する家があると聞きますがほんとうでしょうか。一般的に寒中の水は薬になるといわれ、御餅をついたり、薬を飲むのに使ったそうです。水道水、ミネラルウォーター、ウォーターサーバーなどに頼っている現代では関係ないかも知れませんね。暖房が行き届いていなかった昔は寒の水は身の引き締まる思いがし、さぞかしミステリアスな味がしたに違いありません。

寒ブリ、寒中に獲れたブリのことで脂がのっておいしいのだそうです。逆にあっさり目のブリがお好きな方はこの時期は避けたほうが良さそうです。

そして寒稽古、柔道や剣道をなさる方にはおなじみの言葉かも知れません。寒い中練習をすると精神的な鍛錬にもなるという事らしいです。寒中水泳大会も世界中あちこちで見聞きしますが、見るだけでぞっとするほど寒そうです。当事者の方々は気合で乗り切れるのでしょう。

小学校の時1年半ほど兵庫県の西宮市に住んでいたことがあります。昭和30年代の話ですが、東京の小学校では冬ストーブ(石炭)があったのですが、西宮市ではストーブはありませんでした。若干東京より気温は高いですがストーブが不要というほどではありません。そこで「大寒訓練」と称し、朝礼後、全校児童が校庭を1周走ってから教室に向かうシステムになっていました。大寒と言うと真っ先に思い浮かぶ光景はこの大寒訓練です。

天気予報によると寒暖の差が激しそうです。女性の方は特に暖かくしてお過ごしください。