ゴールデンウィークも前半が終わりました。私はベトナム出張から21日に戻り、仕事と荷物の後片付けやら夏やら秋やらのスケジュール調整に追われ、ゴールデンウィークだという自覚もないまま日々を過ごしています。

ホーチミン市で行われたLifestyle Vietnam 2013という家具、インテリア雑貨、ギフトの国際見本市で併催イベントとして行われたセミナー講師として行ったのですが、ベトナムの輸出業者へ日本市場や日本人バイヤーとの商談時の注意点を教えるもので、同時にグッドデザイン賞についても日本デザイン振興会から説明がありました。ベトナムの3大市場である米国、日本、EUが日替わりで講演を行いましたが、日本が時間も長く、充実したセミナーと前評判も高かったようです。

グッドデザイン賞をアジアに広めよう、日本からデザイン教育という形でサポートし、日本により受け入れられる商品を作ってもらおうという国家戦略でもあります。昨年はフィリピン、今年はベトナムという形で順々に展開しています。タイはすでに日本のグッドデザイン賞とタイアップしていますので昨今、大量に受賞し続けています。

ベトナムは国民の60%以上が20歳以下という活気ある国です。進化スピードがとにかく速いです。見本市そのものも会場は古いのですが、1200ブースに500社が出展しており、インドネシア、ラオス、ミャンマーといった近隣国のブースも見られました。会場のレイアウトやディスプレイも美しく、驚くべきはロゴマークの入った不織布のバッグとともに300頁を超えるオールカラーの出展者リストを受付と同時にいただけます。ミネラルウォーターもロゴ入り、ウェットティッシュもロゴ入り、必要な時はいつでももらえます。

会場からはベトナム雑貨ブームの頃に良く見かけた民芸品やお土産もの的なものはほとんど姿を消し、シンプル・モダンなものがふえました。また、エコを意識した特別展示コーナーもありました。全体的によくコーディネートされており、東京のギフトショーはすでに「規模だけが自慢」となりつつあるように思えます。

事務局に通訳を事前に頼んでおけばこれも無償でつけてくれるそうですし、工場見学のアレンジもしてくれるそうです。事務局に日本人の男性アドバイザーがおられ親切に相談にのってくれるせいか日本人の来場者が非常に多かったです。来場者向けのオプショナルツアーがあって5コースの工場見学が用意されていました。私は陶器の工場4社を(隣のビンズオン省で)見せていただきました。

ベトナムでの講演は4度目で、前回から時間もたっている事もあり、内容のブラッシュ・アップなど準備に大変気を遣いましたが、ベトナムの方々はいつも熱心に聞いてくださるのでこちらも力が入ります。ホーチミンにある大学のデザイン学部長が私たちの講演を大変気にいってくださって「これからわが校でもやっていただけませんか?2年から4年まで1,000名の学生がおります。」とおっしゃいました。さすがにそのまま伺う時間のゆとりもなかったのでお断りをしましたが、教育の最前線におられる先生から高い評価をいただけ非常にうれしく思うと同時に、若い世代の教育に熱意をもってあたっておられる姿にも感動しました。