前回はエイプリル・フールがテーマでした。となれば、お次はゴールデン・ウィークです。ゴールデン・ウィークが和製英語だと皆さんはご存じですか?「大型連休」とか「黄金週間」とも呼ばれています。私の子どもの頃は振替休日などという制度がなかったので「飛び石連休」などという呼び名もありましたが、今は死語と化しました。

「ゴールデン・ウィーク」という言葉は1951年に映画業界が生み出したものだそうです。お正月、お盆と並んで映画の興行収入がぐっと伸びたからだそうです。レジャーやエンタメが多様化した現代では考えられない事です。そして1952-1953年ごろから他業界にも広まったとか。

就業形態も多様化した現代では「ゴールデンウィークだから皆休み」という発想も時代遅れのような気がします。気候も良い時期なので旅行やアウトドアのレジャーを楽しむ人も多い事でしょうが、私は例年季節ものの入れ替えと法人決算業務にあてています。洗濯はよく乾くし、電話もかかって来ないので集中的に書類作成をするのにうってつけです。

長い休みのようであっという間に終わるのもゴールデン・ウィークの特徴ですが、人によっては五月病が現れます。新入生、新入社員に多く見られますが、新しい生活や環境に慣れないまま、長い休みに突入、疲れが一気に噴き出し、うつ病に似た症状が出るというものです。確かに新しい生活を始めると緊張感から案外疲れを感じない事もあります。また、期待感や義務感もあるので無理をしがちです。

ストレスをためない事が大切ですが、ストレス発散法も人それぞれ、元気に遊びまわるほうが気分転換になる人もいれば、じっとマイペースで身体を休めたいという人もいるはず。特に他人からのお誘いを断れない性格の人はそれでまたストレスになってしまうので、上手に断る事を覚えた方が良いと思います。

中国では2度ゴールデン・ウィークがあります。旧正月の1週間と10月1日から始まる国慶節の1週間です。それに有休を足してもっと長く休みを取る人も多く、出稼ぎの多い大都市では郷里へ帰る列車やバスが大混雑です。また工場労働者も転職する時期で、休み明けにどのくらい戻って来るか経営者は冷や汗ものです。仕事熱心な経営者の場合はこの連休中に海外へ出張する人も多いです。バイタリティにあふれた中国の方々にはきっと五月病なんてないような気がします。