今日、ネット相談で下記のようなケースを見つけました。「自分には年賀状が1枚しか来なかったので悩んでいる。」という50歳近くの男性からの相談です。この方は病気のため経営していた会社も倒産、離婚、子どもたちとも疎遠になり、経営者の頃は何百枚も年賀状をもらったのに現在は1枚しか来ない現状に不安を持っているようです。

まず、受け取る枚数が少ないよりは多いほうがにぎわいがあって良いに越した事はありません。
年賀状の枚数は一般的に社会活動の活発さと比例しますので、社会人で年齢や職位が上がるほど、またプライベートな活動が活発な人ほど枚数はふえると言えるでしょう。ただし、儀礼的なもの、販促をかねてのものも多いので本当に出したくて出してくれたかは疑問です。何百枚受け取っても、本当にほしい人からは来なかったという人だってあるはずです。私にとっては枚数ではなく、出してくれた人の気持ちのほうが重要な気がします。

上記の相談者の視点で気になるのは、いわゆる「くれない症候群」(○○してくれない、という依存心の強さ、待ちの姿勢)です。自意識過剰とも言えます。人間社会にはいろいろな考え方の持ち主がいて、特に最近は年賀状を重視しないどころか、年末年始はいつも旅行で自宅にはいない、という人もふえています。また、電話やメールといった通信手段も発達していますのでふだんコンタクトのある人にはわざわざ年賀状は出さないという場合もあります。この方は年賀状を重視するタイプの方なのでしょうが、自分の価値基準だけを中心に社会を見ると生きづらいです。もっとおおらかな気持ちで他人と接する必要があるでしょう。

もうひとつ、この方は病気や倒産、離婚と辛い経験をほとんど同時に経験され年賀状も出す気になれない時期があったに違いありませんが、積極的に人間関係を再構築される努力をされたのかどうかが疑問です。人生を楽しく過ごす、あるいは良い仕事をするには良い人間関係が必要です。それには他人に感謝をする、できる範囲で良いので他人のために尽くす事が大切だと思います。それを積み重ねればおのずと自分に合った良い人間関係ができて来ると思います。これも質の問題で数が多ければ良いというものではありません。

私が年賀状をやり取りする相手は1/3が現在の仕事の関係者、1/3が会社員だった頃の上司や先輩、後輩、残り1/3がその他つまりプライベートなおつきあいの方です。1-2度しかお目にかかった事がないのに20年以上も年賀状の交換だけしている相手も何人かあります。ある時、もうお会いする事はないだろうからこちらから出すとかえってご迷惑ではないかと思い出さなかった年がありました。でもきちんと相手の方はくださいました。目上の方なのでやはりこちらからも遅ればせながらの年賀状を出し、翌年からはこちらも失礼のないよう準備するようになりました。おそらくこういう方はたった一度でも「縁」を大切になさる方なのでしょう。

私自身は自分が年賀状を出す基準は「感謝の気持ち」や「近況報告」を伝えたい相手であり、相手が返事をくれるかどうかは一切気にしていません。人それぞれにに気持ちの表わし方はさまざまだからです。

さて、年が明けると卒業、入学、就職、それに伴う引っ越しなどのシーズン到来です。お世話になった方、これからお世話になる方へギフトという形で気持ちを伝えるのはいかがでしょうか。ギフトも人間関係を構築するための立派なツールです。ほんやら堂のギフト・アイテムをぜひご活用ください。