私はたぶん「貧しかった日本」を知っている最後の世代だと思います。電話やTV、もちろん冷蔵庫も洗濯機もない生活をおぼろげに覚えています。東京23区でも落雷程度ですぐ停電し、仏壇のろうそくで母の料理の手伝いをした記憶があります。

今回、私の所は幸い計画停電のエリアには入りませんでしたが、薄暗いスーパーに商品がない棚もあったり、電車に乗れば昼間は照明が消えていたりしますが、不便というよりも妙に懐かしさを感じました。これでも昔に比べれば「大変な贅沢」で、いつの間にか電気を湯水のごとく使う生活に慣らされている自分を反省しました。

今回の大震災で電気のありがたさを再認識された方も多いのではないでしょうか。

実は私はほんやら堂の湯たんぽのミニサイズが大好きで、足、腰にクッションがわりに使っています。空気が乾燥しないので肌の乾燥が気になりませんし、喉にもやさしいです。大型の湯たんぽはお湯をわかすのが面倒ですが、ミニサイズなら食事の際にあまったお湯を入れていくつか交替に使えばいつでも暖か。急な外出でもスイッチの消し忘れの心配もありません。

という事で友人知人に湯たんぽをギフトとして随分差し上げてきました。その中から計画停電エリアに住む女性の友人からお礼のメールをもらいました。「かわいくてすごく性能が良い!」と彼女は大喜び。自分の持っていた大型のものはおにぎりなど食事を温めるのに使っているとか。停電中は電子レンジが使えませんからね。

この電力不足、発電体制が整うまではなかなか解決しそうもありません。
ほんやら堂の夏のヒット商品、クールジェル商品も早くも引っ張りだこ、とか。私はエアコンが苦手なのでクールジェル商品は夏の必需品です。人間を冷やすのみならず、アウトドアなどで飲み物を冷やすのにも使えそうですね。

電気はいつでも無尽蔵にあるものと依存していた生活を見直し、あれこれ工夫をするのを楽しむ事、今回の電力不足が教えてくれた事のひとつではないでしょうか。もちろん経済が停滞してはいけませんが、必要な事と無駄な事をしっかり考えるきっかけになればと思います。