明日から10月、本格的な秋です。「暑さ寒さも彼岸まで」と言いますが、急に日が暮れるのも早くなり、まさに「秋の日は釣瓶(つるべ)落とし」と言う言葉がぴったりです。釣瓶(つるべ)はどうしても笑福亭鶴瓶を思い出してしまうのですが、井戸の水を汲む桶のことです。

夏至を過ぎれば日はだんだん短くなるのが当たり前でどうして秋を迎え急に日が暮れるのが早くなるように感じるのか不思議で、気温が下がるので日が暮れるのが気になるのかなと勝手に思っていたりしましたが、ちゃんと科学的な根拠がありました。

お彼岸は日中と夜間の長さがほぼ同じですので23日を基準として、1月から12月までの各月23日の日の出、日の入り、日中時間のデータというのがあります。今の日本人は日の出の頃に起きている人は少ないですから、日没時間だけ見て日中時間が長いとか短いと感じるのは間違いだということがわかります。

日中時間は夏至や冬至の頃は1ケ月で20分ほどしか変動しませんが、彼岸前後は1時間以上も変動します。つまり毎月均等に日中時間が長くなっていき、また短くなっていくわけではないようです。これは地軸の傾きと公転軌道の関係によるものだそうです。

日の入りの時刻だけ比較してみても2011年の東京のデータでは6/23-7/23では7分しか早くならないのに、7/23-8/23では31分、8/23-9/23では44分も早くなります。急に日が短くなるように感じるのは気のせいではありませんでした。

秋になると夕暮れの美しい光景に魅せられたりもしますが、夜になると急に冷え込みますので体調管理にはくれぐれもお気をつけください。