バンクーバー・オリンピックが始まりましたね。

フィギュア・スケート男子シングル高橋選手の大怪我を乗り越えての銅メダルに感動したと同時に思ったことがあります。右足膝の前十字靱帯と半月板損傷というトップアスリートとしては致命的な怪我、リハビリをしたところで元のポジションに戻れるかどうかは奇跡への賭けに近かったに違いありません。ファンやコーチ、スタッフなど周囲に支え続けてくれた人たちがいるからこそ励みにもなれば、時には大きなプレッシャーにもなったのではないかと思います。「道」を前向きに歩くために勇気ある決断をしたと言えます。また、転んでも4回転を飛ぶという決断も、より上のメダルを狙うより「悔いのない」「自分に負けない」事を選んだ勇気の表れと感じました。「ガラスのハート」と呼ばれた高橋選手が大怪我を乗り越えて得た強さでもあります。

私は子どもの頃体が弱くて幼稚園は半分休みました。すぐに高熱が出るのです。片道子どもの足で約1時間かかりましたので着いたとたんに倒れて寝かせてもらう事もありました。小学校も1年目にして欠席が多く、あと1日で進級できないところでした。2年生からは38.5度をボーダーラインにして、それ以下ならとにかくよろけても学校へ行くことにしました。もしあの時熱を押してでも行く勇気がなければ私は小学校すら卒業できなかったに違いません。

また乗物酔いもひどく、幼い時は電車も1駅ずつ降りていましたが、今は海外出張にどんどん出て行きます。内気で人前では絶対口がきけなかったのに今は海外でも講演をしています。体の弱さを補って余りあるほどの気の強さ。これが私の「売り」です。大人になってからも「メンタルがタフですね。普通の人なら死ぬ場合もあります。」と医師に何回か言われた事があります。以来、人間は気力で生きているもの、と信じています(笑)。

企業経営についても同じだと言えます。ほんやら堂が新しい商品をクリエイトし続け、どんどん成長しているのも「勇気ある決断」の連続だったからでしょう。
心が後ろに向いたら、あるいは歩みを止めたら、進化はないのです。「無難に楽に生きる」事がカッコ良く思われる風潮にありますが、企業にはそんな事は無理です。これからもほんやら堂が勇気ある「良い」決断をしてくれますように、そしてほんやら堂ファンを感動させ、ともに成長し続ける事ができますようにと願う私です。