あけましておめでとうございます。
皆様はどちらでどのような2010年を迎えられたのでしょうか。

今年の元旦に配達された年賀状は20億8500万枚で昨年より0.5%減と報道されていました。枚数が年々減っている事に対し、「年賀状がすたれてきた」などと決めつけているメディアがいくつかありましたが、私は決めつけるには早いと思います。

まず人口減、特に高齢化社会になれば、年賀状が書ける状態にない、出す相手が少なくなるという状況が考えられます。また、不況で広告宣伝をかねた法人の年賀状が年々減っているはずです。職場の上司や同僚への年賀状も虚礼廃止、どうせすぐ会うのだからと控える傾向はずっと続いているはずです。
つまり、義理で出すよりも個人的に親しい人、お世話になった人、懐かしい人に出す傾向に変わってきたのではないでしょうか。

その実、私の場合は表も裏も印刷の年賀状よりも自筆で添え書きのしてある年賀状が圧倒的にふえています。それはご自身の近況であったり、励ましであったり、何と昨年の私の年賀状の添え書きへの返事であったりします。また、年賀状という形式を取りながら、ぎっしり手紙を書いてくださる方もあります。これは内容からして他人にも通用するとは思えないのでわざわざ私のために書いてくださったのでしょう。まさに「年賀状は贈り物」という日本郵便のコピーそのものです。「1月1日のあなたの心にいたいから」というコピーもありますが、1月1日のみならず1年間、いえ一生心にいるかも知れません。このような情緒はメールではなかなか生まれないような気がします。

年賀状はたった1枚の小さな紙ですが、送り主の性格や心の有様が見事に映し出されているのに驚きます。義理で仕方なく面倒くさそうに出している人(忙しかったり体調が悪い場合もあるのかもしれませんが)、ご自分の1年の出来事を山のように印刷している人(申し訳ありませんが、そんなにあなたの事に関心がある人ばかりいるでしょうかと嫌味を言いたくなります。)。短い近況報告でも共通のトピックスでもニヤッと笑えるような内容なら素敵です。

寒中見舞い、バレンタインと真冬のギフト・シーズンがやって来ますが、年賀状を贈り物と見立てれば、「相手の事を考えて心をこめる」事が大切だと痛感します。