「もらって一番うれしいプレゼントは?」とたずねられれば、私は迷いもなく「愛を感じる手紙」と答えます。恋愛感情という意味ではなく、思いやりや何かに対するその人の情熱が感じられる手紙のことです。

インターネットの発達した今では電子メールという即時性のある便利な手紙が出現したのですが、昔ながらの郵便で送る手紙ほどの味わいはありません。

手紙は不思議なものです。完璧な手紙なのによそよそしさが感じられたり、嫌々書いたのがありありと見えたり。逆に、文章や字が特に上手というわけではないのに、その方の思いがあふれ出ているような手紙もあります。

すぐ読み捨てられるかも知れないのに、わざわざ手で書き、切手を貼り、ポストに投函する、そんなプロセスの中に書き手の感情が凝縮されてしまうかのようです。

感動した手紙はずっと箱に入れて保存してあります。いつ取り出して読み返してもその時の感動が甦ってきます。そう、愛のある手紙は永遠の贈り物なのかも知れません。

3月に入り、卒業、入学、就職、退職、結婚などターニングポイントへの準備に忙しい方が多いかと思います。お世話になった方、去って行く方などへ愛のある手紙を書いてみませんか。