ほんやらな人々 #07 群馬県立女子大学高橋先生 「産学連携は学生たちにとって社会へ足を踏み入れる一歩」

4月19日のブログで「群馬県立女子大学x伊香保温泉xほんやら堂の産学連携がスタート」
https://honyaradoh.co.jp/honyara-life/honyara_kawaguchi/archives/52269530.html
という話題をお届けしました。

今回は群馬県立女子大学で美学美術史科の学生さんたちを指導しておられる高橋教授に登場していただきます。

★まず群馬県立女子大学の美学美術史学科について簡単に教えてください。

(高橋)本学の美学美術史学科は、美の本質に迫る美学的視点で考察し、歴史をたどり、そして創作することを目的としています。
その中で私は、創作=実技科目のデザイン教科を担当しています。
また、本学は県運営の大学であり、県民に貢献できる体制を整えています。
地域の要望を踏まえて、学生とともに大学での学びを生かした作品提案をしたり、企業とのコラボレーションで商品開発を行ったりしています。

★★以前からほんやら堂とのコラボを行っておられますが、どんなきっかけから始まったのでしょうか?

(高橋)2003年に公益財団法人群馬県産業支援機構を通じて、ほんやら堂の藤永社長とお会いする機会がありました。
その時に「学生の新しい感覚や企画力を活かし商品開発したい」とオファーがあり、産学連携(商品開発)を群馬県立女子大の授業の一環としてスタートさせました。
2006年 ほんやら堂より学生アイデア商品「ゆびぐっぱ」を発売し、ヒット商品となりました。
以後、現在まで商品開発プロジェクトは続いています。

高橋先生

         (ほんやら堂藤永社長と群馬県立女子大学の学生さんたち)

★★★一般企業とのコラボを行うにあたり、先生はどんな所に気をつけて指導されているのでしょうか?
また、学生さんたちは一般企業とのコラボをどのように受け止めておられますか?

(高橋)企業とのコラボレーションは、学生たちにとって社会に足を踏み入れる一歩だと考えています。
就職する前に経験する産学連携や地域連携は、最も大切な授業だと考えています。
また、コラボレーションするにあたって企業側へお伝えしていることがあります。
それは、学生だからといって「タダ」ではないということです。
社会貢献活動であり、授業でもありますが、ボランティア活動ではなく、仕事でもあると考えています。
ですから、学生たちは、責任を持ちながら制作することがとても大切だと思っています。

★★★★今年のプロジェクトは今どんな段階ですか? 最大の山場はどんな所にありますか?

(高橋)今年度は昨年度に引き続き、伊香保温泉とほんやら堂と大学のコラボレーションになります。
学生たちが考えたほんやら堂商品を伊香保温泉のお土産品として提案します。
今は最終段階で、学生たちは商品になるのかどうか検討しています。
デザインだけでなく販売価格や販売個数(ロット)、パッケージの箱の価格まで考えています。
それらをまとめたものを、8月下旬に伊香保温泉女将などへ学生たちと一緒にプレゼンテーションする予定です。商品のオーディションですね。

ほんやら堂からスタートした産学連携は、現在群馬県工業振興課主催のデザインマッチングとなって、
毎年、中小企業とコラボレーションを行っています。
こうしたいくつもの連携を学生時代に経験することで、就職活動での強みとなるだけでなく、社会に対しての順応性や応用力、人生を賢く生きる知恵が身につくと考えています。

0606

高橋先生、ありがとうございました。素敵な商品ができるのを楽しみにしています。

女子学生さんたちが、自分たちのユーザーとしての気持ちと専門分野を生かしつつ、仕事として責任
を持って地元企業とコラボを行う、その達成感はさぞ素晴らしい経験になることでしょう。

この経験を通してものづくりに関心を持つ学生さんがふえればうれしいですし、また消費者としても商品を通してものづくりをする人への思いなどが深まればありがたいと思います。

群馬県立女子大学美学美術史学科HP
http://www.gpwu.ac.jp/dep/lit/art/index.html
昨年のコラボ商品「湯けむりシルク」
http://www.dreamnews.jp/press/0000125287/
渋川伊香保温泉観光協会HP
http://www.ikaho-kankou.com/

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